IMC2014ミラノ会議の様子
IMC2015メキシコシティの様子
国際的な人の移動及び、移動する人々の受入国・社会への統合は、これを適切に運営することによって、諸国民の相互信頼と創造的な活動、さらにはグローバルな世界の平和と安定に寄与できるというのが、私たちの基本的なビジョンです。
このような考えの下で、「国際メトロポリス会議(国際的な人の移動と社会統合に関する国際学会の年次大会)」は20年以上にわたって、欧米の主要な都市が競って誘致する会議となり、そのビジョンと役割は国際的に認知されています。この国際学会は、研究者だけのフォーラムではありません。国や地方自治体の政策担当者、人の移動の課題に直接関与している実務家の方々の三者によって構成され、特定の政治的信条にくみすることなく、ダイバーシティの高い開放的なフォーラムを発展させてきました。
この国際学会を、アジアで実施することは、アジアからの参加者の悲願でした。日中韓及びアセアン並びにインドの関係者の協力を得て、第21回の年次大会を、ついに、2016年10月24日から28日まで、日本の愛知県名古屋市で実施できる運びとなりました。
グローバルなリスクや国際関係の緊張を、人の移動と移動する人々の社会への統合への叡智によって緩和し、平和と信頼を実現していくことを願って、Creating Trust through Wisdom on Migration and Integration を基本テーマとしました。
現在、世界では、欧州や中東の難民問題が深刻化するだけでなく、グローバルなリスクの拡大に伴い、人の移動と社会統合に関連した問題が多く発生しています。
また、地域経済統合の進展に伴い、様々な労働力の移動が活発化しています。これらの移動する家族や第二世代の抱える問題への対応も、世界的に経済格差の拡大が懸念されるなかで、急を要する課題となっています。
さらに、日本など先進国のみならず、アジアの新興国でも、国内の人口移動と国際的な人の移動は、密接な関係をもって生じています。アジアでも、投資や貿易を通じた経済統合が進む中で、各国の産業集積の生じる地域と人口が減少する地域の格差が拡大し、地域政策の観点からも、国際的な人の移動の影響は無視できません。
こうしたなかで、移動する人々を差別から守り、基本的人権を確保するとともに、受入れる地域の発展に貢献できるような環境を作り出す知恵と努力が問われています。
これらの問題について、科学的根拠に基づいた政策を生み出すために、欧米諸国の人々と協力して、アジア地域において国際的な人の移動と社会への統合に関する自由で開かれたフォーラムが形成されることを願っています。
国際メトロポリス会議の重要な特徴の一つは、参加者自身が、多様性のあるチームを組織してワークショップを自ら実施することができる点です。参加者の積極的な協力によって、欧米諸国で、政策志向的なハイランクの国際学会として認知されています。
国際的な人の移動と、移動する人々の受入国・社会への統合は、各国の首脳が集まるサミットで議論して解決できるものではありません。地域レベルで問題の最前線にいる方々の参加なしには、決して進んでいかないのです。
是非、名古屋で開催する大会に参加され、この機会に、多様な参加者によってワークショップを組織し参加していただくよう、お願い申し上げます。
2016年1月31日
国際メトロポリス会議2016愛知・名古屋組織委員会委員長 井口 泰
所在地: 〒662-8501 兵庫県西宮市上ヶ原一番町1-155
関西学院大学経済学部 第二教授研究館330号室
TEL(FAX): 0798(54)6434 / E-mail: jamps.int@gmail.com
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